装置を動かして解く、高校数学の観測の旅。
式は、答えを書きこむ問題ではなく動かす装置。放物線の零点に門を置いて光を飛ばし、二つの波を重ねて灯台へ届け、条件に合う確率の枝だけを開いて数える——予想して、「観測する」を押して、置き直す。数I〜IIIの51単元・153面を、定石の化身「式霊」と進む学習パズルです。



選択肢から正解を選ぶことはありません。つまみを動かし、数値を入れ、「観測する」を押すと、光がどこに届き、どの条件を破ったかが見えます。予想して、観測して、置き直す。回数の制限はありません。
放物線が地面と交わる点に門を置き、光を灯台へ届けます。置き場所がずれていれば、光がどこに届いたかがそのまま見えるので、次にどこへ動かせばいいかを自分で考えられます。

A sin x + B cos x。振幅と位相をつまみで確かめながら、二つの波を合わせます。係数を変えると波の形がどう変わるかが、目の前で動きます。

条件付き確率は、条件に合う枝だけを開いて数えます。「何を分母にするのか」が、開いた枝でそのまま確かめられます。

「考え方」を盤面の上で開けます。「お手本」は操作と数値を一手ずつ見せてくれますが、見ている間は点灯しません——答えを写すのではなく、順番を追うためのものです。その面の式霊に相談すると、答えではなく見方を教えてくれます。一手戻す・初期配置に戻すは、いつでもできます。

式変形の定石を集めた11層60問。カードに書いてあるのは「たすきがけ」「平方完成」のような手法の名前だけで、結果の数は式の中に「?」として空いたまま——そこは自分で計算して埋めます。
この2つは自分で計算して埋めます。負の値を入れると x + −2 ではなく x − 2 と組み直されます。

正誤は答え合わせではなく「検算」です。埋めた式が元の式に戻るかを数値代入で確かめるので、(x−3)(x−2) のように順番を入れかえても正解になります。アプリ内部の書き方を覚える必要はありません。
ノイズとは、まだ証明されていないもの。この書に住んでいるのは、人が証明しきった式です。証明されていないところは靄に沈み、式が形を保てない——それがノイズの正体。式をひとつ元の形に戻すたび、その一画だけ靄が晴れます。11層を下りきった最深層で出会うのは、「たどり着かないのに値が定まる」極限。数学の事実が、そのまま物語の結末になります。
この枠は飾りではありません。放物線は本当に投げたものの軌跡で、三角比は本当に星までの距離を測った道具で、複素数平面では本当に掛け算が回転になります。層の順序はそのまま数学が積み上がる順序です。
たすきがけは襷の織り手。平方完成は頂点を片づける完璧主義者。微分と積分が姉弟なのは、微積分学の基本定理がそう言うから。場合分けの衣装が左右で二色なのは、盤面が2つに割れるからです。式霊は全16人と、案内役のシオリ。初めてクリアした面で、その式霊と出会います。全員に立ち絵と3つの表情があり、物語の場面では一枚絵も出ます。

自分の手で穴埋めに成功するたびに、その式霊の好感度が上がります(♥1〜5)。♥2で口ぐせが増え、♥3で「本人による定石解説」が図鑑に載り、♥5で絆エピソードが開く——増えるのは言葉と解説と物語だけで、技が封印されて解けなくなることはありません。推しのページが、そのままその分野の参考書になります。出会った日と、その子の技ではじめて★3をとった日は、「思い出」として図鑑に日付つきで残ります。

内蔵のソルバが盤面を毎手解き直し、ゴールまでの残り手数をノイズ(闇の靄)のHPとして表示します。良い手なら「−1」、遠回りなら「+1」が浮かんで靄が戻る。詰まったらヒントを押せば、いまの盤面から解き直して次の一手を教えてくれます。ヒントも「もどす」も無制限。試行錯誤は罰しません——★を決めるのは最終的な手数だけです。それでも迷うときは式霊に「相談する」。答えではなく、その定石をどこで見抜くかを本人が教えてくれます。

どの単元にも導入・応用・挑戦の3面。装置は20種類——零点の門、根号の長さの棒、開いて数える確率の枝、歯車、波、接線、積分の水路など。挑戦の面には資源の予算があり、障害物や順序が加わる面もあります。
できること・できないことをはっきりさせておきます。各単元に代表的な題材を収録しています。すべての入試の出題形式を網羅した問題集ではありません。数式が何を表しているのかを、手ざわりでつかむための一本とお考えください。
絞るのは「面と問題の数」だけ。お手本・相談・図鑑・好感度は、無料の範囲でもすべて使えます。
公式は覚えたのに使いどころがわからない人、数式が何を表しているのかを手ざわりでつかみたい人へ。答えを選ぶのではなく、装置を動かして観測する——数式で世界を動かす一本を作っています。